プロフィール

イザク

Author:イザク
好きな物・好きな人(順不同)

昔のSF。宇宙とかロボットとかそういうSFっぽいもの。
本一般。映画一般。特撮ヒーロー。仏像。友情モノ。
西尾維新先生。舞城王太郎先生。荒木飛呂彦先生。奥泉光先生。円城塔先生。津原泰水先生。山岸涼子先生。松本大洋先生。三上骨丸先生。白鵬様。食パンちゃん。

カテゴリ

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:


2014_uffizi_s.jpg
東京近郊の方に告ぐ! これを見ずして何を見る! ボッチチェリの傑作を見逃すな!

ポスターにもなっているこの絵は「パラスとケンタウロス」という題名で、ルネッサンスを代表するイタリアの画家、ボッチチェリの代表作の一つです。
ボッチチェリといえば、「ビーナスの誕生」や「春」が有名なので、西洋美術に興味のない方でも、よく目にされているのではないかと思います。

img_8.jpg「ビーナスの誕生」
img98f0f1ffzik8zj.jpg「春」

イタリアのウフィツィ美術館といえば、これらのボッチチェリの代表作をはじめとしてメディチ家ゆかりの、大げさではなく人類の至宝ともいうべき作品の数々がおさめられている、西洋美術好きにとっては聖地のひとつであるわけです。
そんな場所から、34年ぶりに日本にやってきた「パラスとケンタウロス」。
これはもう、3食抜いても見に行かねばなりません。

34年前、私は美術系の学生でした。
(美術系出身なのになぜその道を選ばなかったのか? とか、どうしてそんなに絵が下手なのか? といった疑問もおありでしょうが、そのへんは自分の人生の色々なコンプレックスと結びついていて変な言い訳しかできなくなるのでスルーしてください)
当時は今よりもっと美術に興味や関心がありましたから、当然ボッチチェリも大好きで、この絵が来たときも行きたかったのですが、学生でお金がなかったのと、当時若さのゆえにつまらない事で悩みが多く、やや引きこもり気味だったのとで、行く機会を逃してしまいました。
あとになって見に行った友人から、「絵が内側から光を発していた」と聞かされ、見ておくべきだったと激しく後悔しました。

そんな経緯のあるこの名画が、なんとまた日本にやってくるという。
これはもう、行くしかありません。幸いにも今、私は東京に住んでいます。
土日は混みそうなので、毎週金曜日、閉館時間が夜8:00までなのを狙って、会社を定時で切り上げダッシュで行ってまいりました。
金曜夜、空いていました。ほとんど人込みに邪魔されることなく、名画の数々を堪能できました。
「なぜこれだけの展示なのに、こんなに空いている?」という義憤さえ感じました。
金曜夜、オススメです。

まず、「パラスとケンタウロス」の感想から書きます。
会場となる都美術館は、展示室が1階・2階・3階に分かれています。
1階の絵を見終わって2階に上がり、部屋をぐるりと見たらすぐ部屋の向かい側、真正面にこの絵が堂々と展示してあるのが見えました。思わず、その場に固まってしまいました。
なんとなく想像ではもっと小さい絵なのかと思っていましたが、予想外に堂々とした、迫力ある作品です。
会場の、ライティングの加減なのですが本当に、内側から光を発しているように、強い磁力を発してでもいるかのように、部屋の中のその部分だけが密度の濃い空間になっていて遠くから眺めているまま、視線をはずすことができません。
あまりの風格に、思わず表情筋が緩んで、顔が笑ってしまいます。
(スゲー、スゲー、やっぱスゲー!)
思うことはそればかり。
そしていよいよ絵の前に立ちます。
どちらかというと色使いはシンプルで、モノクロに近いような印象ですがその分、衣の緑と空の水色が美しく、構図に隙がないため大きい画面がさらに大きく見えます。ケンタウロスの後ろの石の柱や、パラスが持っている長い斧(?)が画面を引き締め、画面全体から強い力が伝わってきます。
丁寧に書き込まれた部分と、スーッと抜けていく部分の対比が心地よく、この絵だけを見ていると分かりづらいかと思いますが、この時代の絵画としては色彩が明るいのです。特に空は「天上の青」とかこのことかと思われます。
そして、パラスの上半身、首から上があまりに美しく、ケンタウロスを見下す目が冷やか(笑)なことも言うまでもありません。

やはり、数百年の間、世界で「傑作」と言われ続けた名画のオーラは半端なかった・・・
私としても、34年ぶりに、人生の宿題がひとつ片付いた、という気持ちになりました。
そして、今更ながらイタリアのウフィツィ美術館にあるという「ボッチチェリの部屋」に行ってみたくなりました。
やはりこの目で見てみたい、「ビーナスの誕生」、そして「春」。この2作はさすがに、日本でいくら待っても来ないと思うしね・・・。うーん、人生の夢は尽きない・・・。

ボッチチェリ作品は他にも数点、展示があり、どれも美しかったです。
thH9OQ4W00.jpg「聖母子と洗礼者ヨハネ」
特にこの絵が好きでした。構図がかっこいいし、本物はもっと色もキレイなんですよ。

しかし、何しろ「パラスとケンタウロス」のインパクトが凄すぎて全部持っていかれた感があります。
正直、3階に展示してある絵などは魂を抜かれて流し見のようになってしまいました。この絵は展示会場の最後、大トリに展示すべきだったと思います。
非常に内容の濃い、良い美術展だと思うのですが、その点はやや不満だったかも知れません。

個人的にはこの数年で、「エル・グレコ展」と並ぶ素晴らしい美術展でした。
日本でルネッサンス期の絵画をこれだけまとめて見られる機会もそうそう無いと思いますので、少しでも興味を持たれた方は絶対に行ってみてください。っていうか、行け!

P.S.
ミュージアムショップで、この絵の大判ポスターを探したのですが売っていなくて、仕方なくクリアファイルを買ったのですが、帰る時、都美術館のチラシ置きコーナーにてパラスの上半身がアップになった4つ折りでB5サイズのチラシを発見!
広げると、何とB全サイズのポスターになる素晴らしさ。嬉しくって3枚ももらってきてしまいましたww
都美館に行かれる際は、チラシ置き場(何か所もあるので気をつけて)のチェックを忘れずに!
関連記事
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://isaac936.blog.fc2.com/tb.php/1113-15b1f870

 BLOG TOP