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イザク

Author:イザク
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昔のSF。宇宙とかロボットとかそういうSFっぽいもの。
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最近、この「冷たい熱帯魚」がいろんな映画賞を受賞したというニュースを良く耳にします。
ハアァ・・・。やっぱり、避けては通れないかこの映画・・・。
私、DVDですがこの映画を見て、去年の日本映画のNO,1だと思っているのですが、ではなぜこのブログでスルーしていたのかというと、内容があまりにもあまりにもだったからなんですね・・・。
ここのブログに来て下さる、育ちの良い坊ちゃん嬢ちゃん方に、果たしてこんなモノを勧めてしまっていいものか・・・。
「この映画が面白かった」などと言ったら、変人扱いされないか・・・。
てな感じで自己保身に走ってたんですが、やはり面白いものは、声を大にして「面白い!」と言わんといかん!
と、いうわけで、ネタバレな感想は「続きを読む」で!


さて、皆さんは数年前、「ブリーダー連続殺人事件」という事件があったのを覚えておられるでしょうか。
この、「冷たい熱帯魚」は、その事件をもとに、犬のブリーダーではなく熱帯魚の業者を主人公にして描いた映画です。
ブリーダー殺人事件の時は、殺してしまった人間を風呂場で解体する、という凄惨な手口が話題となりました。
この映画では、そんな、人が人としてありえないような犯罪を犯す姿がこれでもかと描かれています。

小さな熱帯魚店を営む、社本(吹越満)。彼は若い後妻と、前妻との間にできた年ごろの娘と三人で、波風の立たないように暮らしていたが、妻と娘の折り合いは悪く、娘は会話もない家庭を嫌って、スーパーで万引きをしてしまう。この事件をきっかけに知り合った、大型熱帯魚店店長の村田(でんでん)は自分のビジネスに社本を引き込むのだが、一見、面倒見が良く人の良さそうな村田は実は、金の為に商売相手を騙して毒殺し、妻とともにその死体を風呂場で解体して骨は燃やし、肉は細切れにして川に流す、という手口で今までにも何人もの人間を消していたのだった。
否応なしに共犯として巻き込まれてゆく社本の理性も、やがて限界を超え・・・。

・・・と、まあ、あらすじをざっと書いただけでもモノスゴイ映画ですよね。
しかしこの映画、画面を見なければスゴさは分かりません。
下着姿になってきゃらきゃら笑いながら、何十本もの刃物を使って「解体」の作業を行ってゆく村田夫妻。その、絵面のインパクト!
絶対に食事中に見てはいけません。
「グロい」などという言葉ではとうてい追い付きません。「酸鼻をきわめる」ってやつですよ。
そしてもっと怖いのが、この村田というおっさんが、いい人っぽい所。ニコニコしてて愛嬌があって、社本には愛想を尽かしてニコリともしない妻も娘も、村田と一緒の時は実に楽しそう。
そうなんです、村田は極悪人でありながら、生き生きと人生を謳歌していて、何一つ自分の意見も言えないような、まさに冷たい熱帯魚のような人生を送っている社本よりも、ずっとある意味人間的なんですね。
「しょせんこの世は色とカネ」とでもいいますか、とにかくエネルギッシュ。
村田が本来無関係な社本を、自分の犯罪に巻き込むのも、生きているのか死んでいるのか分からない社本の人生に、活を入れようとしていたんだという見方も出来るんです。迷惑な活ですが。

とにかく人を殺しては解体していくので、途中からちょっとブラックコメディというかスラップスティックみたいになって、血を見てもあまりビビらなくなっていく自分が怖いです。酷過ぎて、だんだん笑っちゃうようになるし。
まあ、映画全体はややコメディ仕立てでもあるんですよ。

そして、この村田を演じている、でんでん、という面白い名前のおっさん役者が、ものすごくいいんです!!
にこやかな好人物から血まみれの極悪人まで、がらりがらりと表情が変わるくせに、
「ああ、・・・こんな人、世の中にはいっぱいいるんだろうな」
と思わせるリアリティ、そして憎めない愛嬌の持ち主。
日本アカデミー賞でも助演男優賞を取っていますね。

こんな映画の、どこがNO,1なのか、と思われるかもしれませんが、とにかく見ている間は強烈に引き込まれて、途中でトイレにも行けません。
話自体は、すごく面白いのです。行き先の見えないジェットコースターに乗ってしまったような感じで。
ヒューマンな感動など、どこにもありはしないのですが、こういう映画を撮る、その蛮勇だけでもNO,1の価値はあると思います。
私は普段、スプラッタ映画は苦手なんですが、この「冷たい熱帯魚」では血がドバドバ出ても、無駄に(演出として)出ているわけではなく、すべて必然的に流れる血なのであまり抵抗はありませんでした。
でもやっぱり、基本的に血が苦手の人にはお勧めしませんけどね。

園子温という監督の作品は、これしか見たことがないのですが、他の作品も軒並み高い評価を得ています。
現在上映中の「ヒミズ」も評判はいいようですね。
映画館の大画面で見るのはちょっと怖いかな・・・ビビリなもんで。

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