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Author:イザク
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昔のSF。宇宙とかロボットとかそういうSFっぽいもの。
本一般。映画一般。特撮ヒーロー。仏像。友情モノ。
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私と二人の娘は、映画「スパイダーマン」シリーズ(サム・ライミ監督版。以下、「ライミ版」と表記)の大・大・大ファン。
なので、今回監督が変わって新しいシリーズとなったのも気になって、早速、家族そろって映画館に「アメイジング・スパイダーマン」(マーク・ウェブ監督。以下、「ウェブ版」と表記)を見に行ってきました~!
「続きを読む」からは、そのネタバレ感想なので、これから見ようと思う方は読まないでくださいね。

(↓ DVDはまだ出てないので、とりあえずポスターを貼っておきます)
ポスター A4 パターンF アメイジング・スパイダーマン 光沢プリントポスター A4 パターンF アメイジング・スパイダーマン 光沢プリント
(2011/12/01)
不明

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ただ、映画館に行って気になった事をここで一言!
東宝シネマズ系の映画館に行ったのですが、チケット売り場が自動販売機に変わってしまっていました・・・!
東宝シネマズ系は全席指定なので、今まではスタッフさんの対面販売で、「前の方と後ろの方、どちらがよろしいですか?」
などと会話しながらチケットを買うシステムだったのです。それが、自動販売機だと自分で座席表を見て、選択→確定、など何度も画面をタッチしなければならず、面倒くさいこと限りなし。慣れないせいもあって、チケットを買うだけでかなりイライラしてしまいました。
この機械の導入で、大幅に人件費を削減できるだろう事はわかるのですが、自分で券を買うというのは思いのほか味気ないものですね。「映画館に行く」という行為のワクワク感さえ削がれた気分です。東宝シネマズ関係者の方々、ぜひともご再考をお願いします!

さて、感想です。
一言でいうと、「ライミ版を超えるのは、いや、並ぶ事さえ無理」。

もともとのコミックスの「スパイダーマン」がどういう設定なのかはよく知らないのですが、伯父・伯母と暮らす冴えない高校生のピーター・パーカーが、クモに噛まれてスーパーパワーを得て、また自分の行動がもとで伯父を死なせてしまったことをキッカケに、正義のヒーローとして目覚めていく話なのはライミ版、ウェブ版とも共通していたので、これが基本なのでしょう。

でもライミ版は、この、伯父(ベン伯父さん)を死なせてしまうエピソードが非常に丁寧に作られていていたんですよね。
クモの力を手に入れて調子に乗っているピーター(トビー・マグワイア)のことが気になって、ベン伯父さんはちょとした説教をしようとする。でも、ピーターは自分のことばかり考えていて、ろくに話も聞かず、しかも「父親ぶらないでくれ」と酷い言葉を投げつけて、伯父さんと別れてしまう。その後、賞金をごまかされたピーターは腹を立てて、わざと強盗を逃がしてしまうのだが、その強盗にベン伯父さんは殺されてしまう・・・。
後悔と自責の念にさいなまされたピーターの胸によみがえるのは、ベン伯父さんが最後に自分に言った言葉、「大いなる力には大いなる責任が宿る」。その言葉に励まされ、ピーターは己の得た力を人の為に使おうと決意する、つまりヒーローになることを決意するのです。
・・・ああ、今こうして書いていても、何て説得力のある流れなんだろう、って惚れ惚れしますね。だからライミ版スパイダーマンには、常にヒーローとしての覚悟と贖罪の意識があり、我が身を犠牲にすることをいとわないストイックさがあります。これが、ライミ版を決定づけているメンタリティと言っていいでしょう。

だけど、ウェブ版にはそれがない。
そもそもピーター(アンドリュー・ガーフィールド)がコーラを買おうとして2セント足りなくて、店員に怒られたことに逆ギレし、強盗を逃がしてしまう(そして結果的にベン伯父さんを殺されてしまう)。
なんじゃそりゃ!? 感情移入も共感も、1%もできませんよ!?
そしてスパイダーマンになる動機も、「伯父さんを殺した男を見つけるため」と、至って志が低い。

彼がヒーローとしての使命に目覚めるのは、自分の父親が残した化学式を伝えたために、父の友人だったコナーズ博士を怪人(トカゲ人間、リザード)にしてしまったのが分かったから。
話が荒唐無稽すぎて誰にも信じてもらえず、リザードの「街中、トカゲ人間化計画」を阻止するために、ピーターは警官隊をも敵に回しながら孤独な戦いに挑むわけですが・・・。
ヒーローとしての自覚や覚悟が足りないなら足りないで、ここらで「もう嫌だ、なぜボクがこんな事をしなきゃいけないんだ?」って悩む場面があっても良いと思うんだけど? 
警官に発砲され、怪我をした足を引きずってリザードと闘うスパイダーマン、そりゃあね、滾るよ、普通ならね? でもアンタ、そもそもそんなストイックな泣かせる男だったっけ?

なんだか、流れで、闘うべくして闘っている、という風に感じられてしまって・・・必然性がない、というか・・・。
とにかく全体に、悩みがなさすぎ。何も考えてなさすぎ。
(ライミ版には「悩みすぎ」という批判があるので、この辺は趣味とか好みの問題かも)
ヒロインのグウェンだけが理解者なんですが、彼女の父親の警察官が最後にリザードにやられて殉職するとき、パーカーに向かって「娘にはもう近づくな。約束だ」と言うんですよ。父親として、娘をあえて危険に巻き込みたくない、という親心で、パーカーもその場では約束するのですが・・・。
なんと数日でその約束を破ってしまうという・・・!(超ビックリ)

ライミ版のパーカーは、誰に言われたのでもないのに、ずっと憧れだったヒロインのJKが、最後、ようやく自分のことを振り向いてくれた時に、NOと言うんですよ~! もちろん、スパイダーマンとなってしまった自分はこれからも多くの敵と闘わなくてはならず、JKを幸せにしてやれる保証がどこにもない事、そして、JKが自分の恋人になってしまったら、人質として拉致される危険が大きすぎる事、を一人で考え抜いた上で、恋人よりも自分の責任(「大いなる力には大いなる責任が伴う」)を取る、孤高の決断を下しているんですよ!
痺れるぜ! これがヒーロー道ってもんだろー!!

ウェブ版のピーター、せめて最後まで約束を守ってくれたら、まだ許せたんだけどね。
「ヒーローも続けるよ、でも女の子とも付き合いたいじゃん」
という、軽~いノリしか伝わってこないんだよお前からは!
いや別に、ヒーローはすべからく悲壮であれ、という事を言うつもりもないのですが。
でも、人が何十人も死んでいくような大事件に、これから自分は否応なしに巻き込まれていくんだな、という自覚がなさすぎる。もし自分がこの立場でも、もうちょっと考えるんじゃないかな、というレベル。
だから何ていうか、最後まで主人公に共感できないままに終わってしまう。

ウェブ版のいい所は、アクションシーン。マスクだけをはずした姿での素顔アクションが多くて、もちろんCGやスタントも使っているのでしょうが、アンドリュー君がんばっています。ポージングもカッコいいです。
ライミ版とは違い、ヒロインのグウェンとは最初からわりとうまく行きますが、不器用な男の子と女の子の、照れながらの会話なども可愛いです。

ピーター役のアンドルリュー・ガーフィールド、まあまあハンサムなのですが、ライミ版のトビー・マグガイアに比べてしまうと顔も身体も、安っぽいといいますか貧相です。「ソーシャル・ネットワーク」のイメージが強いせいなのか、ほんとに部屋でガチガチPCを叩いてる、半オタクのような外見イメージです。
マスクだけをはずしたスーツ姿のシーンが多いのですが、スーツの中の身体が薄くて華奢なのが残念。
(戦隊でいうと、レッドにはなれなくてブルーかグリーンのイメージ)
トビーは胸板の厚い堂々とした身体だったので、身体だけでも存在感が凄かった、という事を改めて思いました。
顔立ちは個人の趣味だとは思いますが、やはりトビーの、あの石膏像のようにツルッとした、普段はボーッとしてるのに眉根を寄せるととたんに精悍な顔付きになる所が好きでしたね。良く見ると、すごく綺麗な青い瞳をしている所もゴージャスでした。

あと、どうしても言っておきたいのが、ライミ版の音楽の素晴らしさ。
ティム・バートン監督作品の音楽をよく手掛ける、ダニー・エルフマンという私が大好きな映画音楽家が作っているのですが、テーマ曲の恰好良さはもちろんの事、パーカーの心に寄り添うような、画面と完全にシンクロしている背景曲の数々が凄いんですよ。
例えば、ピーターが、初めて素手で壁を登るシーン、片手を出すたびにジャン、ジャンと音が鳴って、自分の身体はどうなってしまったんだ、というピーターの不安や、こんな事ができるんだ! という興奮、ワクワクする気持ちなど、ピーターの心情を表現しつくしていて、セリフなしの場面なのに一緒になってワクワクできちゃいます。
ウェブ版では、そういう音楽の使い方がなかったのも残念。

サム・ライミ監督はスパイダーマンが大好きで、自分の撮りたいものを撮りたいように撮った、というのが見ている側にも伝わってきます。一言でいうと、愛がある。
ウェブ監督は、ライミ監督がやりたい事をやりつくして、シリーズ監督を降板したあと、映画会社に選ばれて映画を作らされた立場なので、まああんまり貶しては可哀想ですが・・・。

まあとにかく、この映画見たら猛烈にライミ版が見たくなって、帰宅してからDVD見返してしまいました。
やっぱりライミ版は傑作だあ~!
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