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Author:イザク
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昔のSF。宇宙とかロボットとかそういうSFっぽいもの。
本一般。映画一般。特撮ヒーロー。仏像。友情モノ。
西尾維新先生。舞城王太郎先生。荒木飛呂彦先生。奥泉光先生。円城塔先生。津原泰水先生。山岸涼子先生。松本大洋先生。三上骨丸先生。白鵬様。食パンちゃん。

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怖い俳句 (幻冬舎新書)怖い俳句 (幻冬舎新書)
(2012/07/28)
倉阪 鬼一郎

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以前に「感想・第一弾」として紹介したこの本から、またいくつか好きな俳句をご紹介。
今回はまず、お正月のおめでたい気分に水を差す、この句から!

元旦の殺生石のにほひかな (石田波郷)

なぜ元旦? なぜ殺生石?
なんかこう、元旦って雲一つない晴天で空気が乾いていることが多くないですか? 私は神奈川と東京でしかお正月を迎えたことがないので、そう感じるのかも知れませんが。
しかも、元旦は人通りが少なくて空気がしんと静かですよね。そんな、おめでたいのだけれどどこかピリピリとした緊張をはらんだような元旦の空気に、「セッショウセキ」というS音のつながりが何やら不吉に響く、意味不明だけれど一読忘れがたい句。
(「殺生石」じゃないと駄目なんですよ。「墓場の石」とかじゃ、まるで駄目)

海峡を越えんと赤きものうごく (富澤赤黄男)

なんだか、怪獣映画のワンシーンみたいです。
海面に流れ出た原油が、いつしか意志を持って寄り集まり、赤い流体状のモンスターとなって我が国に向かって進路を定めた、とでも言うような・・・。
普通に考えれば、魚か海鳥、あるいは海藻のたぐいなのですが、何やらスケールが大きく、かつ不吉。

古仏より噴き出す千手 遠くでテロ (伊丹三樹彦)

古い仏像の背後から噴き出すように千本の手が現れる、その幻視の鮮やかさと、「遠くでテロ」という一見無関係な言葉とが結び合って、映画館のスクリーン越しに見る戦場のような、無音の迫力を感じます。
千手観音の手はすべて衆生を救うためにあるというのに・・・千本では足りないのでしょうか・・・。

むこうから白線引きがやって来る (樋口由紀子)

どこが怖いのかよく分かんないけど、想像しただけでなんか怖い!
カラカラと線を引きながらだんだん近づいてきて、自分の目の前で線が切れたらどうしよう?
「ここで終わり」とでも言うように、目の前、あるいは背後に線を引かれたらどうしよう?
「こっちには入るな」とでも言うように、右あるいは左に線を引かれたらどうしよう?
身体を真っ二つにするように、真ん中に線を引かれたらどうしよう?

百年後のいま真っ白な電車が来る (小川双々子)

白という色の怖さが感じられる句をもうひとつ。
この句を読んで、小松左京の名作SF短編「影が重なる時」をなぜか思い出してしまいました。
人が死に絶えた未来の街を感じさせるからでしょうか?
「真っ白」という言葉に、核の閃光で白く焼けてしまったかのような破滅の気配があります。
「百年後のいま」には、何か巨大なエネルギーのせいで時空が歪んで時間が地すべりを起こしたようなSFっぽい響きがあります。
どっちにしても、真っ白な電車に乗る人は誰もいないのではないかという気がします・・・。

首をもちあげると生きていた女 (時実新子)

なんだか、抽象的な句が続いたので最後はストレートな怖い俳句を。
もうこれは、説明不要ですねw
映画「危険な情事」のグレン・クローズの不死身っぷりを思い出しましたw
わずか17文字でいろんな場面が見えてきちゃう、実にコストパフォーマンスの高い句です。
どこで切るのか一見わからないけど、ちゃんと五七五にもなっていますねw
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