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イザク

Author:イザク
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昔のSF。宇宙とかロボットとかそういうSFっぽいもの。
本一般。映画一般。特撮ヒーロー。仏像。友情モノ。
西尾維新先生。舞城王太郎先生。荒木飛呂彦先生。奥泉光先生。円城塔先生。津原泰水先生。山岸涼子先生。松本大洋先生。三上骨丸先生。白鵬様。食パンちゃん。

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キミトピアキミトピア
(2013/01/31)
舞城 王太郎

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「ジョージ・ジョースター」以来の舞城王太郎の新刊本。
このタイトルは英語表記すると「YOUTOPIA」になる、という事からも分かるように、「好き好き大好き超愛してる」の系列(?)につらなる、好きだという気持ちとか、恋愛とか結婚とか、人と人が互いに分かり合うとか、そんな、非常に狭い意味での心理小説ばかり集めた短編集です。でも、「キミトピア」という言葉から連想されるような、甘い幸せな恋愛模様はこの本にはありません。全部で7編の短編が収められていますが、厳しさや険しさがあって、正直、読み進むのが苦しいです。恋愛も結婚も、継続していくのって実はシビア・・・。
でも、舞城先生のあの文章(特に会話文!)の上手さと、「今までちゃんと考えた事はなかったけど、ここで言われているのはたぶん本当のことだ。誰も言葉にしなかっただけだ。凄い。何でこんな事に気付く事ができるんだろう」という驚きとで、グイグイ読まされてしまいます。印象としては、「短編五芒星」に収録されていた、「美しい馬の地」や「バーベル・ザ・バーバリアン」がもっとヘヴィになったような感じ。 
優しさって何だろう、他人を思いやるとは、自分らしく生きるとは、真剣に生きるとは!
・・・そんな、びっくりするほどストレートで重く青臭い問いかけがどの短編にも漲っていて、舞城先生にとって書くことは生きる事であり生きることは自分に問い続けることなのだと思わずにはいられませんでした。
読んでいて、「自分はここまで物事や他人に真剣になったことがないし、この先もなれないで適当に生きていくんだろうな」と思わずにいられませんでした。それは、「ちゃんと生きていない」という事なのですが・・・。
どの話も面白く、そして重い(笑)のですが、身体の一部が麻痺する病気の女の子と、その友達の男の子が、一緒に成長してそして、・・・というジュブナイル小説っぽい爽やかさに似た何か(「爽やか」じゃないんですよ残念ながらw)が感じられる「添木添太郎」が一番好きです。 

必読!・・・とは言いませんが、舞城先生の一つの極点、という気がしますし、何か色々、自分についても他人についても気づかされる事が多いと思います。

それにしても、こんなのを読むと「ジョージ・ジョースター」がいかに楽しんで書かれたものかが良くわかります。まあ、あれはあれで大きいデーマを持っているとは思うけど。
何かを書きだすと必ず真剣になっちゃうのは舞城先生の悪い癖と言ってもいいかもしんない(笑)
「好き好き大好き~」のアダムとイブの話みたいな、異世界SFみたいなのをもっと無責任な感じで書いてくれないかな? 日常的な話ばかり書きたがるけど、舞城先生のイメージ喚起力は半端ないからなあ。
でなきゃ何かのノベライズ。ジョジョはもうやりつくしちゃってるだろうから、映画「スパイダーマン」とかどうでしょう(サム・ライミ版のあの切ない青春物語を、舞城語りで読んでみたい気がする)。

あと、この本の舞台の多くが東京の調布なのですが、舞城先生といえば福井県西暁町だったのに(笑)、ご自身、お引越しなさったんでしょうかね?

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