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イザク

Author:イザク
好きな物・好きな人(順不同)

昔のSF。宇宙とかロボットとかそういうSFっぽいもの。
本一般。映画一般。特撮ヒーロー。仏像。友情モノ。
西尾維新先生。舞城王太郎先生。荒木飛呂彦先生。奥泉光先生。円城塔先生。津原泰水先生。山岸涼子先生。松本大洋先生。三上骨丸先生。白鵬様。食パンちゃん。

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SRとは、サイタマノラッパーの事。
前に「SR3」を見て、とても面白かったので順序が逆になりましたが見てみました。

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↑この太った男が主人公のイックなのですが、金ないモテない仕事ない、イケてないスマートでないそしてひたすらラッパーは最高にカッコいいと思っている。
ライブハウスはおろかCDショップすらない埼玉の片田舎で、イックはヒップホップバンド「ショーグン」のライブを実現しようと張り切るのだが、そもそも無名のラッパーのライブの話などに乗る奴がいるはずもなく、メンバーは空中分解してしまう。ラップというのがそもそも、青春の、若者の文化であるだけに、もう若いとは言えないショーグンのメンバーは何らかの形でラップを「卒業」して現実と折り合いを付けなければならない。(メンバーの一人、SR3の主人公であるマイキーは本気でプロを目指すために東京へと旅立つ)
ラッパーにも成り切れず、かといって就職する気にもなれないイックの前に、高校を中退して東京に行き、AV女優となった千夏が姿を現す。千夏はイックの生活を馬鹿にして、「働け!」と罵倒するがイックはそんな彼女に心を惹かれてしまう・・・。

やはり見所は何と言ってもイックが大きな身体を揺らしながら叫ぶラップシーンで、特にラストシーンの、中華料理店でトムを説得する掛け合いラップは凄かった。イックのラップには、熱があるんです。魂の叫びと言ったら恰好つけすぎだけれど、やはり、なまぬるく社会人やってる人間には出せないような心の地金の温度、みたいのが伝わってきちゃうわけで。いつの間にか大人になっちゃった自分を、ちょっと斜めから見てしまったりするわけで。
でも、どうしても見ていて、(千夏ちゃんの方が正しいんじゃないか? いくら夢を追うって言ったって、この年まで実家でゴロゴロして妹にまで馬鹿にされながらラッパーを目指すとか、無いんじゃないか?)と思ってしまいます。なので、ラスト、トムを結局振り向かせるのは罪深いなあ、と・・・(笑)

蒼白く痩せている竹田先輩という人に、頼んでライブ用の曲を作ってもらうのですが、竹田先輩は重病だったらしく、その直後に死んでしまいます。葬式の場で母親から手渡された、先輩が遺してくれた曲・・・。
これがまたいい曲なんですよ~。ラップの伴奏用の曲なので、歌詞もメロディもない、リズムだけの曲なのですが抒情的というのかリリカルというのか。
何かを得るというより、何かを失い続けていく映画なのですが、この曲をじっと聞いているイックのシーンはそれを象徴しているように思いました。

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それでも「SR2」を見たら、男の子たちがいかに恵まれているかが分かってしまい、なんか千夏ちゃんのように「働け!」とただ一言いってやりたくなりました。
群馬で女子で27歳っていったら、もうギリギリなわけですよ。男の子は、好きなことをしてフラフラしてても、「あいつは変わり者」「まだフラフラしてるのか・・・」で済んでしまうとういうか、ある程度恰好がつくのだけれど、地方で女の子で27歳で学歴もなく彼氏もなく定職もなく金もなく美貌もなく、って言ったらもう詰んでますよ。「ラッパーになんのが夢だから。いつかトーキョー、それからNY行くからyo!」とか言ってる場合じゃない、っていうかさすがにSR2の女の子たちはそこまで馬鹿じゃありません。
高校生の時にTKD(伝説の竹田先輩)のライブを見たアユムは、友人5人でガールズヒップホップバンド「ビハク」を作るが、みんなそれぞれに、高校を卒業後は生活に追われ、ヒップホップどころではなくなってしまう。
仲間が戻ってきたことをきっかけに、アユムはまた5人そろってライブをやりたいとメンバーを説得するのだが・・・。
とにかく全員、フラフラしてる人がいなくて人生と必死で戦っている感がアリアリで、極楽トンボのようなイックと比べると、どうして女の子の人生というのはこんなに余裕がないのかと考えてしまいました。でも確かに、よほど実家が金持ちでもないかぎり、27歳の女子は現実を見ていると思います。

現実の壁にぶつかり、ライブもピップホップもあきらめたアユムのもとに、イックとトムがやって来て激励のラップを聞かせる(場所が、母親の三回忌の親族の集まりの席ww)。頑なに振り向こうとしないアユム。だがそこに、町から逃げたはずの友人、ミッツとマミもやって来てラップでアユムに語りかける。二人の言葉のリズムに乗って、歌い始めるアユムの言葉がイイ。
「♪わたしまだ現在進行形 明日は今日より輝く♪」
そうか、夢を追うとか捨てるとかじゃなくて、いくつになっても進行中なんだな、明日は今日よりも何かが良くなっているんだな、と、何十年も前に「女の子」を卒業してしまった私でしたが素直に胸に届きました。

また、アユムとミッツとマミの、女の友情がすごく泣けます。
マミが妊娠中絶の手術をした時にミッツが、
「金の問題じゃねえ! テメエもう2度目だろ! 子供ができなくなったらどうすんだ!」
と、病室でブチ切れるシーンがあり、同性として、知り合いが2度目の中絶をしたと聞いたときにやはりあまりの理不尽に強烈な怒りを覚えたのを思い出しました。そう、女子にはそういうハンデもあるのよね・・・。頑張れ女の子!
このミッツというお姉さんが、美人じゃないけどやたら存在感あるなあ、と思ってたら、「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」のカヨちゃんこと安藤サクラでした。なんかもうこの人、どこにいても周りを喰っちまってコワイ。今いちばん注目している女優さんです。

ビハクのメンバーが、間違えて水着で歌う仕事を取ってしまい、プールサイドで5人そろって踊る姿をずっと遠くのカメラから映しているシーンの痛さは比類が無かった・・・(笑)
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