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イザク

Author:イザク
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昔のSF。宇宙とかロボットとかそういうSFっぽいもの。
本一般。映画一般。特撮ヒーロー。仏像。友情モノ。
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たまさか人形堂それからたまさか人形堂それから
(2013/05/24)
津原 泰水

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津原泰水先生の「たまさか人形堂物語」に、まさかの続編が。
でも考えてみたら、「たまさか人形堂物語」は魅力的な登場人物が集まって、紹介が済んで舞台が整った時点で終わっているわけで、彼らの人生はまだまだ続くし、いくらでも続編は書けるわけです。
わぁい嬉しいな~!

たまさか人形堂物語たまさか人形堂物語
(2009/01)
津原 泰水

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「たまさか人形堂」は、アラサーの元OLの澪さんが祖父母から受け継いだ人形店に、なぜか一癖も二癖もある人形師たちが集まってしまい、さまざまな事件(?)が起こる、ちょっと幻想・ちょっとミステリ・ちょっと恋愛、な連作集。どの短編にも、人形へのこだわりと愛があふれています。
特筆すべきは、登場する3人の人形師がみんないい男なこと。ちなみに津原先生の登場人物は、基本的に全員が上品です。

①ワケあり職人の師村さん。
寡黙で枯れた中年男性。だが凄腕。実写化するなら、堤真一に演じて欲しい。
②毒舌天才青年の冨永くん。
しかも美男子、お金持ち。そして精神的には脆い。実写化するなら、三浦春馬。
③気難しい鬼才、束前。
才能とこだわりとプライドを持ち、常に不機嫌だが時折少年のように笑う。卑怯だろそれ。個人的に、一番惚れています。実写化するなら、お笑いコンビ、ロッチの中岡さん(向かって右の、長髪メガネの方)しか思いつきません!

この、三人三様に才能があり、魅力的ないい男たちに囲まれて奮闘しているのが店主の澪さんで、不器用でそそっかしい所もありますが、やはりいい男たちを惹きつけるだけあって、心配りが細やかなんですよね。
そして束前にはちょっと心を奪われているのですがその自覚がなく、ツンデレな言動を繰り返していて読んでる方が赤面しちゃいます。ある意味、アラサーの夢小説ですよコレ・・・。
実写化するなら・・・綾瀬はるかじゃ若すぎるかなあ・・・?

続編ではありますが、人物や背景は一通り説明されているので、この本から読んでもOKです。
「香山リカと申します」という短編は、女の子なら誰でも思い入れのある、リカちゃん人形についての話。
人形を最後まで大切にする人って、いいなあ。映画「トイ・ストーリー2」を見て泣いた人にもオススメ。今、私の手元に子供のころ持っていたリカちゃんがあれば、すごく大事にしてあげられるのに、と思うと切ないです(T.T)
画廊の創作人形(?)を壊したのは誰か、という、ちょっとしたミステリにもなっています。
「髪が伸びる」は、古い市松人形の話ですが怖い話ではないです。おばあちゃん想いの若いバンドマンがまた、可愛い男ですww
ラストは泣けます。
「小田巻姫」は3人の男と澪さんが作戦を立てて、悪徳ブローカーを懲らしめる痛快な話。冨永くんが自分の才能に疑問を持ち、スランプに陥ってしまう話でもあります。
「ピロシキ日和」冨永くんを理解しようとする澪さん。頑張って作ったピロシキが、皆の心を溶かす。澪さんと束前との心の距離が、少し縮まる話でもあります。

とにかく津原先生の文章が上手くて綺麗で、美味しい水を沸かして淹れた、香りの良いお茶のよう。
何の抵抗もなくすいすいと読めて、いつまでも読み続けていたくなります。
登場人物がみな良い人なのも心地よく、小粋な会話も楽しく、人形への偏愛もいとおしい。

伯爵と猿渡の会話が楽しかった連作幻想小説、幽明志怪シリーズが終わってしまってとても残念だったのですが、たまさか人形堂の面々にまた会えるとは思っていなかったのですごく嬉しいです。しかもこの本、まだ続きがある終わり方なので、「たまさか人形堂その後」とか「たまさか人形堂今回は」とか、今後も続いていきそうです。楽しみがまた一つ、増えました。
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