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イザク

Author:イザク
好きな物・好きな人(順不同)

昔のSF。宇宙とかロボットとかそういうSFっぽいもの。
本一般。映画一般。特撮ヒーロー。仏像。友情モノ。
西尾維新先生。舞城王太郎先生。荒木飛呂彦先生。奥泉光先生。円城塔先生。津原泰水先生。山岸涼子先生。松本大洋先生。三上骨丸先生。白鵬様。食パンちゃん。

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(ややネタばれ気味の感想です)

終物語 (上) (講談社BOX)終物語 (上) (講談社BOX)
(2013/10/22)
西尾 維新、VOFAN 他

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物語シリーズもいよいよ終り・・・と、思いきや、この先も「終物語・下」「続・終物語」と続くらしい。いつ本当に終わるのか、もはや予測不可能ですね(笑)

さてこの本、驚くことに、「終物語」と銘打っていながら、まったく新しいキャラクターで、まったく新しい展開を見せる本となっております。普通、そろそろ終盤へ向かうというかまとめに入るものかと思われるんですけどね。
思うに、前回ふと出した番外編「暦物語」をね、西尾先生、書いてて楽しかったんじゃないのかな。西尾先生はミステリも得意だし(デスノートのノベライズは意表をつくトリックでした。その年の「このミス」でも上位にランクインしていた)。

DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件
(2006/08/01)
西尾 維新

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ちょっとした日常生活の中のミステリを書く楽しさを、思い出してしまったのではないかと。
だから、コピーが「もう一度、100%趣味で書きました」なんじゃないかと。

内容的には、まず、これまでもちょいちょい出ていた忍野扇という、とらえどころのなかった女の子が、ちょっと悪魔的なキャラとして登場しているのが面白い。どうやら、他人の思考や記憶を操ることができるようだし・・・。表紙絵のVOFANさんのイラストも、扇ちゃんのちょっと邪悪な雰囲気がよく出ています。特に黒目のあたりに。
そして驚くのが、阿良々木ハーレムに「老倉育(おいくらそだち)」という、まったく新しい女の子キャラを投入してきた事。これがまた、「ひたすら阿良々木くんを嫌い、憎みつづけるキャラ」という、とんでもないキャラで・・・。
ツンデレ、天然、ドSにドM、巨乳の優等生に妹に小学生、あらゆる萌えキャラが阿良々木ハーレムには存在したわけですが、最後に出てきたのが「大嫌い」キャラっていうのが・・・(笑)。西尾先生がまた一つ、新しい萌え概念を発明なさいました(笑)。
ひたすら嫌われ、罵倒されるシュチュエーションって萌えなんですかねえ。ひたぎさんも当初はドSだったけど、それとはまた傾向が違うといいますか。まあもっとも、最終的には仲良くなるんですけどね。

この、新キャラ老倉さんをメインにした「おうぎフォーミュラ」「そだちドリル」「そだちロスト」の、3本の中編が収録されています。
「おうぎフォーミュラ」は「暦物語」にありそうな、開かずの教室という怪異を調べていたら過去の嫌な記憶がよみがえってしまう話。陰々滅々とした話ですが、ミステりとしてのどんでん返しは鮮やか。ラストの、羽川のセリフが綺麗に決まってます。
「そだちドリル」これまた、ちょっとしたミステリ仕立てになっていますが、トリックの主な部分が、阿良々木くんの記憶力のなさ、ってどうなの・・・(笑)
「そだちロスト」密室から消えた母親を探せ、という、まさにミステり王道のストーリー。ここでもまた、阿良々木くんの記憶力のなさがまたしてもクローズアップされます。「暦物語」の時も、「こよみストーン」はそういう話だったしね、どんだけだよ、って事ですね(笑)
全体として、一話進むごとに、前回思い出した記憶が更に古い記憶によって上書きされるような構造になっており、読んでいて筒井康隆の短編「鍵」を思い出しました。
一話一話がミステリとして読み応えある上に、全体を通すとそういった、人としての記憶のあいまいさをめぐる物語であったり、老倉という、宿命に翻弄されてしまった女の子が、阿良々木くんや羽川の尽力によって救われる話であったりします。
「物語シリーズ」のメインストーリーにはまったく関係がなく、外伝のようですらありますが、最近のこのシリーズの中ではダントツに面白かったです。
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