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イザク

Author:イザク
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昔のSF。宇宙とかロボットとかそういうSFっぽいもの。
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暗い日曜日 [DVD]暗い日曜日 [DVD]
(2002/11/01)
エリカ・マロジャーン、ステファノ・ディオジニ 他

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1933年にハンガリーで発表された「暗い日曜日」というピアノ曲は、自殺ソングとして有名なのだそうです。
世界中で数百人がこの曲を聞いて自殺したと言われているとか・・・まあ、一種の都市伝説でしょうか。
その、実在のいわくつきの曲をもとに、ドイツとハンガリー共同制作で、ナチスドイツが勢力を拡大してくる時期のハンガリーを舞台に、1人の女と3人の男の愛と憎しみを数十年のスパンで描いた、古き良きヨーロッパの香り高い佳品。
ブタペストの街並みや舞台となる高級レストランの内装など、画面がいちいち美しく、ヒロインを始め綺麗な役者が多く、音楽の使い方も効果的で、贅沢な気分で安心して見ていられます。CGばっかのSFや、殺伐としたアクション映画ばかりが映画じゃないよねえ・・・こんな贅沢な、大人の恋愛のドラマに浸ってみたいよねえ・・・。

ヒロイン、イロナを演じるエリカ・マロジャーンという女優さんがとにかく非常に美しく、青い服を着ていることが多いですがまたそれが良く似合い、彼女を見るためだけにこの映画を見てもまったく損はしないと思います。彼女を中心に3人の男たちがドラマを織りなすのですが、それももっともな事だと思わされます。また、なぜか彼女が石畳の街をスカートの裾をひるがえしつつ自転車で疾走するシーンが多いのですが(ハイヒールで自転車を担いで階段を駆け上がったりもしていた)、美しい女性は自転車で走る姿も美しいですねw

男その1:高級レストランの支配者、ラズロは、大人の男の包み込むような優しさで彼女を愛する。
男その2:若く才能あるピアニスト、アンドラーシュは一途でひたむきな愛をささげ、彼女のために「暗い日曜日」を作曲する。
男その3:若く生真面目なドイツ人、ハンスは純真な心で彼女に求愛をするが断られ、その愛はやがて執念へと変わってゆく・・・。

ラザロとアンドラーシュ、イロナの三角関係が、緊張をはらんでいながらもお互いがお互いを認め合うような、ある意味理想的な大人の関係なのがちょっと面白い。こんな関係アリなんですね。さすがヨーロッパ、大人だなあ。
ラズロという男が、独占欲の薄い、人間が出来たオジサンなので、こういう関係も成立するんだろうなあ。

後半、ハンスがナチスの将校としてハンガリーに戻ってきてからは、「戦場のピアニスト」や「ライフ・イズ・ビューティフル」のような、息詰まるようなナチスによるユダヤ人の迫害の話になります。ラスロはユダヤ人だったため、当局から追われそして・・・

多くの伏線がどれもキチンと回収され、最後に種明かしというかドンデン返しのある、ミステリ的な構成になっているのも小気味よく、圧倒的な衝撃のある映画ではないですが、画面・脚本・役者、どこを取っても質の高い、見て得した気分になれる映画でした。
ヨーロッパ映画ならではの香りを存分に味わえます。
(青年実業家メンデル役の若い俳優がまた、大理石で彫ったように整った顔立ちをしていて、目がクギ付けになってしまいました。昔「家族の肖像」などのヴィスコンティの映画に出ていたヘルムート・バーガーを思い出させるような純正ヨーロピアン美男子)

「暗い日曜日」という曲が、映画の中で何度も流れますが、別に死にたくなるような曲ではないのですが・・・
当時、第二次世界大戦直前のヨーロッパの情勢が非常に不安定で、若い人が将来に希望を持てず自殺する人が多かった事、死に際に、当時流行していた曲のレコードをかけている場合が多かった事、が伝説の真相のようです。
(今でも、死に際には自分の好きな曲を流したい人は多いんではないでしょうか? 当時はヒット曲自体がそう多くはなかったので、どうしてもこの曲に集中してしまったようです。作曲家にとっては迷惑な話ですねw)
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